アレクシス・トンプソンの「ツアーカード」議論で考えさせられるツアーの在り方

先週の「ナビスターLPGAクラシック」で2位以下に5打差をつけて米LPGA史上最年少優勝を果たした16歳アレクシス・トンプソン。年間試合数が減少傾向(23試合は1971年以来過去最少タイ)を辿る中、ニュースター誕生で来年以降のLPGAにも明るい話題が・・・


と思いきや、トンプソンの「ツアーカード」を巡って話が一転二転しそうなムードになってきました。

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photo: zimbio.com


LPGAは18歳未満の選手にはツアーカードを付与していないが、優勝すると2年間の出場権を与えている-この時点で矛盾が発生しています。現状を整理しておくと、まだ16歳のトンプソンはあくまで「非メンバー」であり、優勝しても賞金ランク上位に入っても来季以降のツアーカードは付与されない。そこで、トンプソン側はLPGAに対して「Qスクール出場の許可」を申請し、これが特例として受諾されています。トンプソンはそのQスクール1次会で10打差つけてトップ通過しています。


先週の圧勝劇の直後、多くのファン、メディア、同僚は


「トンプソンはツアーカードを与えられるべき」


と思っていましたが、試合直後にLPGAコミッショナー、マイク・ワンは


「アレクシスはQTで合格すれば来季のLPGAメンバーになれる」


と、あくまでQスクール出場の許可しか与えていないスタンスを固持。要は、「特例の特例」は現時点では認められない、ということを明らかにしたのです。


これに対して、大ベテランのジュリー・インクスターは


「ちょっとバカバカしい。我々LPGAのイメージにもよくない。彼女はここでも実力が通じることを証明した。ここからQスクールに逆戻り?おかしいと思う」


と言っています。


規律を守ろうとするがあまり、その時その時に求められている決断力が鈍る、「正義」は必ずしも白か黒ではない-という言い分ですね。毎年彼女の実力を持った若い選手が出てくるわけではない・・・それを理解しているからこそ、インクスターのような「大衆派」の意見が出てきて、ワンの言葉には思わず首を傾けてしまうのではないでしょうか。


今回の優勝を受けてトンプソンのエージェント、ボビー・クルースラー氏は


「我々は(LPGAに)申し立てをする。現時点ではそれ以上コメントできない」


と言っています。憶測にすぎないが、常識的に考えれば「向こう2年間のツアーカード」を申請するということなのでしょう。


トンプソンの優勝で改めてツアーメンバーの「年齢制限」が必要なのか、という議論も出てくることでしょう。LPGA側の言い分は「学業との両立」が難しいから年齢制限を設けていますが、メディアやファンへの対応もきちんとこなしているトンプソンのようなティーンに果たして必要なのだろうか?


これは私見でありLPGAに限った話ではないが、ツアー機構は「選手の親」になることではなく、世界最高の選手たちにそれ相応の「舞台」を用意することだと思いますし、それに徹することなのかと。プロとしてのある程度の教育は必要だったとしても、過保護体質は・・・。


LPGAはどのような決断を下すのでしょうか。


「前例」を作ると今後の対応に一貫性を保てなくなるリスクがある。


一方、トンプソンという「スター」から得られる経済的チャンスは大きい。


さぁ、どうする、LPGA!?


結論は出ているような気もしますけどね...

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