今田竜二のマスターズ・ダイアリー(最終日)「引退するまで必ず優勝争いできる」

先日から紹介している今田竜二マスターズダイアリー。いよいよ最終日です。


今田竜二のオフィシャル英語HPにも同じ日記が掲載されています。

僕の初めてのマスターズが無事終わりました。正直、疲れました。日曜日もまた良いプレーができ、やっとパッティングの調子が上がってきました。3アンダー、69でトータル2アンダーの20位タイでホールアウト。この終わり方に満足しているかと言ったらそうでもないです。まだまだ決められるパットがありました。それでもティショットは狙い通りのところに落とせたし、1週間通して毎ホール、スコアを伸ばすチャンスにつけていました。その証拠にダブルボギーが一つもありませんでした。ショットを上手くコントロールできていたということです。


2番ホールをバーディとして幸先のよいスタートを切ったのですが、3番で3パットしてしまいすぐに落としてしまいました。7番でその1打を取り戻し、ハーフを1アンダー、通算イーブンパーで折り返しました。昨日も言いましたが、僕の目標はトップ16に入ってまた来年ここに戻ってくることでした。9ホールを終わった時点で残りはペースアップしていく必要があると感じていました。10番のティショットはこれまで3番ウッドで打っていましたが、今日はドライバーを振っていきました。


幸いにも、それが1.5メートルのバーディチャンスにつながりました。最低でも4アンダー、何とかして5アンダーまで伸ばすことができれば来年の出場権は確定できると思っていました。


だからといって、ひたすらアグレッシブに攻めてリスキーなゴルフをすれば良いというものではない・・・これまでのメジャーの経験で分かっていました。13番のパー5では2オンのチャンスがあったのですが、エッジまで残り215ヤードをレイアップすることにしました。3打目が思い通りに寄らず、結局パー。14番もパーとしてしまいました。


1アンダーで迎えた16番のパー3。残り3つバーディでフィニッシュしておかないと厳しいのは分かっていました。16番では6メートルのバーディーパットを沈めたのですが、17番のティショットで痛恨のミス。最終2ホールは連続パーで終え、来年の招待状をもらう一歩手前で足踏みしてしまいました。


コースについて一言。今年は例年のパンパンに乾いた早いオーガスタではありませんでした。ピンの位置も簡単ではありませんでしたが比較的落としやすい場所に切っていました。良いショットを打ってば、それなりにスコアを出せる状態でした。


マスターズ委員会としては、爆発的なスコアが出る可能性を残し、近年のセッティングに対する批判を払拭したかったのでしょう。天候も最高で、どのホールでもエキサイティングなゴルフが展開されていました。僕の後ろ(タイガー・ウッズフィル・ミケルソンの組)で大歓声が上がっているのも聞こえましたしね。


日曜日はトレバー・イメルマンとのラウンドで、ディフェンディングチャンピオンとラウンドできたことは貴重な体験になりました。


パトロンのみなさんは選手全員に敬意を払いますが、グリーンジャケットを着たことのある選手にはどこか特別な想いがあるようです。18番のグリーンに向かっている時にはギャラリーから大歓声を浴びました。そのスタンディングオベーションを受ける気分がどんなものかを自分が前年度覇者として体験した感覚を皆さんにお伝えできる日がくればいいと思っています。イメルマンにとって、なかなか厳しい1週間だったことは分かりますし、周囲から期待されていたことやプレー以外での前年覇者としての任務もあったはず。多忙なスケジュールでも悪い気はしなかったのではないでしょうか。


もう少し良い成績を残したかったですが、同時に少し客観的に今週起きたことを振り返ることも必要だと思っています。第一に、今週経験できたこと全てについて。2日目、最後に2メートルのパーパットを外していれば、最後の2日間はプレーもせずに終わっていました。疲労は溜まっています。全ショット、神経を使わなければいけないシチュエーションはこの舞台独特のものですし、グリーンの難しさについても今週ずっと書いてきました。コース全体がまるでチェスの試合のようで、一つのショットは次のチャレンジに繋がっていて、少しでもミスすればその代償は大きいです。


このコースでいいスコアを出せるとは思っています。だからといって「マスターズを勝つ」とは断言しませんが、幾つかパットがいい方に転がってくれて、そしてもう少しコースに慣れれば、僕のプロ生活が終わるまでにはここで優勝争いできると思います。


それは今週の経験があったからこそ言えることで、大会が始まる前であればそんなことは絶対に言えませんでした。51週間後、この場所に戻ってこれるよう残りのシーズンを送りたいと思います。今週、会場で数名の人には言っていたのですが、仮に今後20年間続けて出場したとしても絶対に飽きることのないコースであり、何年経ってもモチベーションが下がることのない特別な場所なんだ、と。僕が最も好きなゴルフ場であり、大会なのです。特別なのです。


今週は休みを取って、来週のニューオリンズ(チューリッヒ・クラシック・オブ・ニューオリンズ)から本格的に連戦に入ると思います。僕のプロ生活で最も楽しみにしていたマスターズウィークに起きたことを読みに来てくれた皆さん、ありがとうございます。大会もドラマチックでしたし、僕同様、楽しんでいただけたのではないでしょうか。選手として、そして一ゴルフファンとして、日曜日にあのような歓声が戻ってきたのは嬉しかったです。


今田


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【関連リンク】
・マスターズ・ダイアリー事前
マスターズ・ダイアリー3日目
マスターズ・ダイアリー最終日
今田竜二オフィシャルHP(英語)

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