全米オープン回顧:フェアなセッティングはタイガーに有利?

大方の予想通り、第108回全米オープンタイガー・ウッズ一色だったような気がする。手術明けの話題で始まり、歴史に残るミラクルショットの連発があり、そしてロコ・メディエイトとのプレーオフもサドンデスまでもつれ幕を閉じた。これで全メジャー大会を3勝以上となり、「トリプルグランドスラム」の偉業を達成し、ジャック・ニクラウス以来2人目の快挙となった。

今年の全米オープンを見ていて特に思ったことを綴っておきたい。


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photo: flickr@ISU_79


まず、今年のコースセッティングは例年にないほどセットアップが分かりやすく、選手を混乱させる要素が少なかったように思える。例えば、18番ホール。何人かの選手も言っていたが、パー5の設定にしては「優しいし、あそこでスコアを伸ばすことは念頭に入れている」と。


ここ5年くらい、特にミケルソンが優勝したシネコックヒルズあたりから、USGA(主催者)はあらゆる方面からコース設定、グリーンに関するバッシングを受けていた。恐らく今年のトーリーパインズももっと難易度を高めようと思えば簡単にできたはずだ。ティグラウンドを前方に動かす「優しさ」など見せなければいいわけだ。選手たちが確実にスコアを伸ばせるホールを分かってしまえば、勝負すべきホール、守るべきホールなど1ラウンドの「流れ」を作れてしまう。特にタイガーのような選手にとってはありがたかったと思う。


また、USGAが少し手綱を緩めたコースセッティングではタイガー、カミロ・ビジェガスセルヒオ・ガルシアフィル・ミケルソンのように「爆発」する選手にとっては非常に有利に感じた。逆を言うと、小さなことからコツコツと頑張る「チリツモ」タイプ(ロコ・メディエイト、デービス・ラブIII、など)にとっては少し不利なのかな・・・と。あくまで個人的な観測です。


タイガーはこの勝利を「恐らく、メジャー14勝の中で最高だと思う」と位置づけた。確かに、手術明けであったことを考えると記録より記憶に残る大会だったのかもしれない。


心配なのはその膝の状態だ。5日間で91ホールを回った後遺症が懸念される。「終わってホッとしている。もうプレーはしたくない。(膝が)痛い」と試合後になって初めて膝の状態を隠さずに語った。昨年同様、今年は秋口にFedEx Cupプレーオフ(4試合)、しかもFedEx Cupチャンピオンを決める最終戦「ツアー選手権」の前週に「米国VS欧州」のライダーカップが待っている。タイガーにとって秋の最大の試合はこのライダーカップになるはずだ。


昨年でさえタイガーは4週間連続のFedExプレーオフの初戦をスキップして2戦目から出場した。秋口の連戦は必ずタイガーの体を蝕む。最悪の事態にならないためにも、全米プロ選手権や通年出場しているWGC(世界選手権)シリーズを欠場して欲しい。これは恐らくゴルフファンの共通の願いなのではないだろうか・・・。


来年の舞台はアメリカ東部に移り、ニューヨーク州「ベスページ・ステート・パーク(ブラックコース)」、略して「ベスページ・ブラック」と呼ばれている。今年同様、ベスページ・ブラックもパブリックコースで、2002年に初めて全米オープンを開催した。その時の優勝者はタイガー・ウッズだった。


来年も熱い(暑い)、エキサイティングな試合を期待したい!


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