N.コルサート 「憧れの選手はF.カプルスだけだった」

さて、いよいよ明日から始まるライダーカップ。既に練習ラウンドも終え、両チームの選手たちの会見も終わっています。あとは前夜祭、そして金曜朝(日本時間28日夜)から始まります。


今回もなるべく多くの情報をアップしていきたいと思っておりますが、まずは先日から行われている会見から面白いなーと思ったものを順に上げていこうかと。


まずはニコラス・コルサートの会見の一幕から。

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photo: zimbio.com


ベルギー出身選手として初めてライダーカップに選出されたコルサート、29歳。昨年まではほぼ無名といってもよいほどの選手で、今でさえ日本で海外ゴルフを見ている多くのファンは「とりあえず飛ばし屋」くらいしか情報がないのでは・・・。


それは米国のメディアも恐らく同じで、今回の会見で出てきた質問はまるでPGAツアーの試合の初日にひょこっと良いスコア出しちゃった選手が初めての記者会見場で受けるような質問もいくつか。


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Q.ライダーカップに選出されたことについて


「本当に特別です。自分にとってどれだけ大きいことかをイメージしようと思っていたけど、実際来てみると自分が想像していたよりはるかにピリピリしているね」


Q.具体的にどういうこと?


「チームブレザーを羽織って飛行機に乗った瞬間から、多くの関係者が帯同していて、ロッカールームでも多くの人が我々の面倒を見てくれていて、この試合は本当に大事なんだということが分かる。選手、キャディ、みんながすぐに溶け込んで一丸になる。みんなの話を聞いていてもそう。ご存知のとおり、我々のチームには(ライダーカップ)経験者が多くいる。セルヒオ、ルーク、ウェストウッド、ポールター、オラサバルたちが議論している場面なんて一般の人だとまず聞くことはないからね。すぐに熱気が伝わってきた。彼らにとってどれだけ意味のある試合で、どれだけこの試合を勝ちたいのかが分かった」


Q.ベルギーでゴルフはポピュラーなスポーツ?


「ゴルフはマイナースポーツだね。国自体が小さなコミュニティーのようなものだから、皆が皆知り合いみたいなもの。だから、とても密接なコミュニティーだよ。でもキャプテン推薦されて以来、(ゴルフ)は大きく取り上げられるようになった。新聞でも取り上げられたし、テレビ局も放映権を購入した。そういう意味では、ゴルフ界だけじゃなくて、ベルギーのスポーツ界全体が我々が期待していた以上に好意的にとらえてくれている。だからここ数週間は慌ただしかったよ。これからもっと忙しくなるんだろうけど」


Q.マイナースポーツだったゴルフに興味を持ったきっかけは?憧れの選手は誰だった?幼い頃からライダーカップは追いかけていたの?


「ゴルフを始めたきっかけは、単にアスリートの家系だったから。遡れば、曽祖父がオリンピック代表選手だし、父親はフィールドホッケーのトップリーグで25年間活躍した選手だった。だから、幼いころから何かの競技をするんだろうなぁとは思っていた。


「ライダーカップに関して言えば、一番最初に見たライダーカップが9歳の時、キアワで開催された大会だった。9歳だったけど、大きな試合だということは分かった。大きくなるにつれ、自分も参加してみたいという気持ちが出てきたんだ。憧れの選手で言うと、幼いころから好きだった選手は一人しかいなかった。フレッド・カプルスだ。彼が(米チームの)副キャプテンなんだから、面白いよね」


Q.カプルスのどこに憧れたの?


「フレディーはいつもクールに振る舞っていて、特に歩き方、プレースタイルかな。ダラダラした感じが大好きだった。面白いのは、多分自分も同じような歩き方をしてるんだよね。若い頃に憧れたのはフレディーだけだよ」


Q.なかなか成績を残せていなかった時期について教えてください。そこからこの舞台にまでこれたことはどれだけ達成感があるもの?


「これはたいした功績だと思う。3年前の自分を思い返せば・・・目標があって、それに向かって努力し続けて、情熱と熱いハートがあれば何でも達成できるという典型的な例だと思う。昨日の夜か今朝か忘れたけど、ちょうど考えていたんだ。まるで生き返った人間、廃人が甦ったみたいだって。これは自分の武器になると思ってる。アスリートであれば、みんながみんな同じ道を歩んでくるわけではない。全てがうまくいくアスリートなんていないと思う。少なくとも、自分はそんな人間ではない。でもここまでの自分のストーリーには誇りを持っている」


Q.ボルボマッチプレー選手権で優勝した経験は今週いかせるか?


「難しいね。いろんな人にマッチプレーの成績と今週のプレーについて聞かれるけど、(ライダーカップ)は全く別物だと思ってる。一つに、自分のためにプレーしていないし、フォーマットも違う。白紙からスタートしてて何も頼れる実績がないとまでは言わないけど、この試合は自分にとっては未知の領域なんだ。


「もちろん、マッチプレーで成績を残せたことは自信にはなる。ただ、それよりも今回は周りの人たちの声に耳を傾けたい。これについては暫く自分なりに考えているんだけど、最も気になっているのはどうやってチームに溶け込むかということ、そしてチームのために自分は何ができるのか、どのように使われれば自分のベストプレーが発揮できるのか、ということだけなんだ」


Q.目標でもあったライダーカップに出場できます。いざ来てみて、ここまでで驚いたことなどは?


「とにかく、規模がすごい。この試合に携わっている人の数。我々の面倒を見てくれている人の多さ。あとは、ファンのリアクションかな。先週、スペインに5日間いたんだけど、通りすがりの人にも声を掛けられたし、とにかく大変な数の人が後押ししてくれているというのが分かった。欧州の旗のため、チームのために戦うんだということを実感した。自分がその一員になったということ、それだけで周りもそういう目で見てくれる。ビックリしたとは言わないけど、ここまで大事だとは思ってなかった。母国にいるハンデキャップ15、20のゴルファーのみんながそこまで熱狂的になっているとは思いもしなかった」
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憧れの選手が敵チームの副キャプテンとは・・・これも運命なのでしょうか。(オラサバルの心中はいかにw)


今年の全米、全英でも上位に入ってきましたし(個人的には全米3日目には優勝するんじゃないか、と思ってた・・・)、まだまだこれからの選手。今大会は2枠あったキャプテン推薦で選出されたのですが、実は欧州チームの「サプライズ」になるんじゃないかな、とまで思ってます。


彼の飛距離は武器であることは間違いないのですが、ポイントの一つとしては今回のコースセッティングにあるのではないか、と。今大会のホスト主将を務めるデービス・ラブIIIがラフの長さからピン位置まで決められる決定権を与えられていて、下見をしたラブIIIが出したオーダーは


「ラフを短く刈り上げ、ファーストカット(ラフが比較的短い場所)を増やす」


ということ。この背景には「プレーするのも見るのも個人的に好きなゴルフのスタイル」だと言いつつも、


「選手にもファンにも楽しい大会であるべき。上がってきた選手が『コースが簡単すぎた』という声は出たことがない」


だと言う。一般論で言うと、これは米国チームにとって有利だと言われています。長いコースもラフを比較的短くしておけば、たとえティショットを大きく曲げたとしても(候補:ミケ、ババ)、2打目以降でも十分にリカバーできる。逆にタフなセッティングにすればするほど欧州が有利、という説もあります。その最たる例が2004年のライダーカップ。オークランドヒルズで開催された大会はパーで勝負が決まることが多く、全米オープンのようなセッティングは選手も観客も決して望んでいない、というラブIIIの信念が今回のセッティングに現れているわけです。まー、ラブIIIはその大会で「9.5対18.5」という大敗を経験しているわけで、その苦い思い出も今回のセッティングに少なからず反映されているのでしょう。


話は戻ってコルサート。「世界で最も飛ばす男」がこのセッティングを好まないわけがない-と個人的には読んでいます。初出場で右も左も分からないかもしれないが、この舞台でハマれば大活躍する可能性を秘めているのでは!?

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