ライダーカップ2008:ブーイングされる英雄、ブー・ウィークリー

劣勢と言われていたアメリカチームが4大会ぶりにライダーカップのトロフィーを手にした。過去2回のライダーカップは最終日を残さずしてほぼ勝負が決まっていたので、最終日はそれほどの盛り上がりを見せなかった。そういう意味では今回の第37回ライダーカップは大いに盛り上がった。ヨーロッパのゴルフファンからしてみれば、タイガー・ウッズのいないアメリカチームに最終的には5ポイント差をつけられたのだから屈辱以外の何ものでもないだろう。

今回のアメリカの勝因は「チーム力」だったのではないかと思う。「チーム力」というよりは「結束力」だろうか。そのきっかけとなったのがブー・ウィークリーだろう。


ハイライト映像を見ていても、ブーは一人で会場を盛り上げていた。優勝が決まったグリーン上で抱き合う選手たちに向かって客席からはブーイングが鳴り響いた。本当の意味でのブーイングではなく、アメリカチームを引率してくれた「ブー」の名前を呼んでいただけなのだ。


ライダーカップ最終日のハイライト映像boo0924.JPG
※ライダーカップオフィシャルサイトにリンクします。


この大会でブーはメジャー選手の仲間入りを果たしたことだろう。彼はアメリカ南部のド田舎の出身で、訛りも激しく、ゴルフから想像する「エリート」像からは間逆の人間だろう。日本ではなかなかこういう方がいないからイメージしにくいかもしれないが、一言で表すならトム・ハンクスが演じた「フォレスト・ガンプ」。そのままである。何をやられても憎めない奴。それがブー・ウィークリー。


最終日のシングルスでは、スタートホールでティショットを打つと、観客を盛り上げようとこんなことまでしてくれた。



南部=乗馬。ドライバーを股に挟んで馬に仕立て、鞭を入れるふりをしているのだ。果たして長いゴルフの歴史の中で、ここまでお茶目な選手はいただろうか...。


「俺流にやらなきゃと思ってね。チームもお客さんも盛り上がると思ってやってみたんだ。俺がこのチームのNo.1チアリーダーだ。俺のことじゃないんだ」


今週だけでも幾つかの名言を残してくれた。緊張の中、初日を終えた時には、


「気分的にはドッグレースの檻から出してもらえて、ウサギを追いかけてる猟犬の気分だよ。」


勝てばそのウサギはどのような味がする?と聞かれ、


「チキンかな」


きっと彼の発言を深読みしようとすればするほどブーのシュールなワールドにはまっていってしまうのだろう。個人的には、こういう選手、大好きだ!ゴルフという高貴なスポーツを、一気に大衆のスポーツにしてくれる。石川遼なんてレベルじゃない。


最終日のプレッシャーのかかったシングルスもオリバー・ウィルソンを4&2で破り、大会を通じて2勝0敗1分。コース上でもアメリカ勝利の立役者となった。



ブーのような選手が活躍することでゴルフというスポーツが大きく飛躍する可能性がある。個人的な願望だが、来年以降もPGAツアーで常に上位争いする選手の一人になって欲しい。

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