中・長尺パターのルール見直し、R&Aドーソン氏「数ヶ月以内には結論を」

中尺、長尺パターのルール見直しについては、これまでに何度も話題になってきたし、あえてここで掘り下げるつもりはありません。ただ、今回の全英を優勝した(そして優勝しそうになった)選手がいずれかを使っていたこともきっかけになったのか、全英の主催者でありUSGAと並んでゴルフ競技のルールを統括しているR&Aのトップが一夜明けた23日、「数ヶ月以内」に改めて結論を出す、と発表したようです。


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photo: zimbio.com


R&Aのピーター・ドーソン氏は


「決断を下したわけではない。何か決まったと勘違いしないでほしい。憶測が飛んでいること、我々のスタンスをなるべく早急に決めなければいけないことは分かっている。何年後ではなく、数ヶ月以内には我々から何かしら発表があると思う。


「我々が見直しているのは『アンカーリング(体の一部にパターのエンドを固定させる)』、ストロークの仕方だ。腹部なのか顎の下なのか胸なのか、固定された軸を中心にパットしているかが議論の焦点だ。


「初期段階での議論の結論としては、(議論の対象は)ストロークの手法(メソッド)であり、パターの物理的な長さではない。よって、ギア(道具)のルールではなく、競技、ゴルフのルールに関する議論だ。


「(新ルールが適用されれば)その時点で規則を守っていれば、これまで優勝した者の功績が軽視されることはない。後に違法となったが、ボビー・ジョーンズはかつてコンケープ・フェース(フェースの真ん中がすり鉢状にへこんでいる)を使ってメジャーを何度か勝っている」


とコメント。また、USGAのマイク・デービス氏も


「R&Aとともに、我々は慎重に見直していく。そして、決断を急ぐより、ゴルフ競技、全ゴルファーにとって長期的に正しい判断を下すことに注力していく」


と、ゴルフチャンネルの取材にメールで返信していたそうです。


アーニー・エルスが優勝したことで直近4メジャー大会で3人目(キーガン・ブラッドリー、ウェブ・シンプソン)のベリーパター使用選手の優勝となった。アダム・スコットが優勝していれば、長尺パター使用選手としてはメジャー初制覇となっていた。エルスは昨年10月に


「合法である以上、俺はみんなと同様、ズルし続ける」


と、その優位性について語っていました。仮にそれが一選手の意見だったとしても、直近の成績を見る限り、オーソドックスなパターよりも成績を残していることは誰もが認める事実になっています。


メジャーで活躍する選手が増えているというより、エルスが言う「みんな」、つまりここに来て使用する選手が増えていることがルールを見直す一つのきっかけになっているとのこと。R&Aの調査によると、5年前は5%だった選手の使用率が直近では14~15%に上がっていて、今年の全英ではそれが27.5%だったとか。


「このトレンドはアベレージゴルファーにまで言えるかは何とも言えないが、統計によると-実際にメーカーに調べてもらったものによると-ゴルフ場の会員、もしくは娯楽ゴルファーのレベルだけで見ると、アメリカが世界で最も使用率が高いという統計が出ている」


とドーソン氏。


昨日アップした全英コメント集でパドレイグ・ハリントンの意見も取り上げましたが、中・長尺の使用に反対している選手は少なくありません。中でもハリントン、タイガー・ウッズ(そして、皮肉なことにエルスも)は以前からルールの見直しを訴えてきています。


以前、タイガーは


「(アンカーリングは)反対だ。体とクラブ、そして振り子のモーションをコントロールすべきだと信じている。これに関しては保守的な意見だね。


「これに関してはピーター・ドーソンとは何年もかけて話してきている。どのようにルールを書きなおせば良いか、と。俺の意見としては、パターは『バッグの中で最も短いクラブ、または最も短いクラブと同じ長さのもの』にすべきだと思った。そうすればお腹でアンカリングもできなくなるし、その問題はなくなる。それでもやろうと思えばアンカリングはできる-ベルンハルト・ランガーがやっていたように。...ただ、そのような文言にすることで、ベリーパター、ロングパターの問題はなくなる。ピーターは何年もこの問題について解決案を探している。選手がスタートする前にパターとウエッジの長さを測ることは可能だしね」


と言っています。ただ、冒頭にもあったように、今回R&AとUSGAが議論しているのはギアの長さではない。


どんな発表があるのか、しばらくこの議論は話題になりそうですね。

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