タイガー・ウッズのキャディ「結果が見えない、上達している実感がないことに苛立ち感じる」

タイガー・ウッズの復活はあるのか?」


誰もが抱いているこの疑問。今年の全英オープンはタイガーが2度勝っているゴルフの「聖地」、セント・アンドリュース。15打差をつけて圧勝したペブルビーチでもダメだった。なら、復活するとしたらここしかない・・・のか?!タイガーが苦戦し続けている間に、男子界のパワーバランスも少しずつ変化し始めている。王者はこのまま消えてしまうのか?それとも、再び強さを見せ付けることができるのか?


この状況下でタイガーの側近は今何を感じているのか?全英オープンを前にどれだけの手ごたえを感じているのか?


キャディのスティーブ・ウィリアムズのインタビューが非常に読みごたえがあり、一部核心に迫っていて興味深かったので紹介(翻訳)しておきます。

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photo: zimbio.com


Q:セント・アンドリュースに戻ってきました。現在のタイガーの状態は?


スティーブ:
「今年のタイガーが標準をかなり下回っているのはパッティング。出場した全試合でパットがうまくいっていない。セント・アンドリュース攻略のカギはパッティング。グリーンは非常に捉えやすくなっているので、グリーンを外すことはあまりない。練習ラウンドはグリーン上での時間が多くなるだろう。スピードが出ないグリーンでのロングパットの感覚を得ることが重要になる。あのコースでは10メートル、20メートル、25メートルのパットを打たなければいけない時がある。大会を通じて3パットをせずに終えられたら、きっと上位争いをしているだろう」


Q:今季、そして今週の大会であなたは何を期待していますか?目標を見直したりしているのですか?


スティーブ:
「期待するものは絶対に変わらない。大会に出場するからには、勝つつもりで挑む。これまでと比べて今年一番違うのは彼の調子だ。(今年は)大会中、立ち直るのにとても苦労している。全米オープンの土曜日のバック9は素晴らしかった。ただし、それを除くと苦戦している。それでも目標は絶対に変えることはない。サンデーバック9で優勝争いしていることが大事だ」


Q:「サンデーバック9で優勝争い」できる状態なのか?


スティーブ:
「パットがいくつか決まれば、自然と自信がついてきて、コースの見え方も変わってくる。パッティングがうまくいっていると分かっているだけで、全てが変わってくる。彼はパットを決め始めれば、きっとこの一年の成績もガラっと変わってくるだろう」


Q:キャリアを通して、タイガーはパッティングの名手として知られています。そのパッティングが標準以下だという現状を彼はどのように受け止めているのですか?


「パッティングは最も重要な要素。それが勝敗を分けるし、タイガーはこれまでにパッティングの浮き沈みが激しかった。彼はパットの名手として有名なのは、決めなければいけないところで決めているからであって、必ずしも一貫性があったわけではない。(今年に関して言えば)出場している全試合でパットはうまくいっていない。非常に苛立っていることは言うまでもない。ただし、彼はセント・アンドリュースが好きで、このコースの攻め方を知り尽くしている。彼はリンクスゴルフを熟知しているし、良い結果を出すために何が必要かも分かっている。彼には今週何が必要になるかは非常に明確に伝えている。ポイントはパッティングだ」


Q:AT&Tナショナルでタイガーは3メートル以内のパットを15回外した。タイガーにしては珍しいですよね。


スティーブ:
「セント・アンドリュースのグリーンは、いくつかを除いて、非常に平らだ。高速グリーンでプレーしている時の方がミスパットは起きやすい。セント・アンドリュースでプレーしている時は、いつもよりボールの上部を打って意識的に強めに転がすことができる。このような小さなことが結果的には大きな差を生むことになる。高速グリーンでは3メートルくらいのパットで少しでも打ちすぎてしまうと長い折り返しを残してしまうこともある。セント・アンドリュースではそのようなことは一切心配しなくても良い。ここでは自信を持って、力強く打てばいい」


Q:今年、タイガーとはどのような会話を交わしていますか?うまくいかなかった時などはラウンドが終わった後に彼と一緒に修正するのか、もしくはそれはタイガーが独自で修正をするものなのか?


スティーブ:
「俺がやっていることの一つに、非常に細かいスタッツ(データ)を集めている。ShotLink(ショットリンク)より更に細かいものだ。二人とも何を修正しなければいけないかは分かっている。結果的には思い通りにいってはいないが、彼は具体的に何をしなければいけないのか把握している」


Q:であればパッティングはどのように改善するのですか?


スティーブ:
「最後にセント・アンドリュースでプレーした2005年、その直前のパインハーストでの全米オープンで彼は2位に入ったのだが、あのタイトルは(マイケル・キャンベルに)『譲ってしまった』と考えていた。タイガーは勝つチャンスがありながら、バック9の肝心なところでパットを外した。それからセント・アンドリュースに行き、そこの練習ラウンドでは一度もアプローチを打たず、ひたすらパッティングの練習をした。3パットをしないためには距離感を掴むことが最も重要だ。グリーンに乗せて、距離感(スピード感)さえ分かっていれば、パットは決まり始める。今年もその練習に時間を割くことだろう」


Q:その他のメジャーと比べて、全英オープンの準備に最も気をつけているところは?他のメジャーのそれと何が違いますか?


スティーブ:
「大きな違いはない。セント・アンドリュースでバッグを担いだことは何度もある。4つのメジャーの準備方法は一緒。ただし、リンクスコースの場合、(ショットもパットも)どこにどの『ライン』があるかを把握しておく必要がある。例えば、ある方向から風が来ていれば、このショット、別の風が吹けば、このショット、と要求されるショットが変わってくる。常に考えてプレーしなければいけないチェスに似ている。一方、アメリカのコースは、毎日同じ方向にプレーをしていれば良い」


Q:タイガーがセント・アンドリュースで好成績を残しているのはなぜ?


スティーブ:
「セント・アンドリュースといえば、ゴルフの『聖地』でもあり、そのセッティング、歴史、クラブハウスなどがあって、選手たちは良いプレーをしようと励まされる。あそこのギャラリーは世界一のゴルフファンだ。それだけで良いゴルフをしようという気にさせてくれる」


Q:(スコットランドでの)J.P.マクマナスのプロアマ大会後にフロリダに一旦戻ってきたことが波紋を呼んでいます。当初の計画通りだったのですか?


スティーブ:
「ここ数年、タイガーはずっと前週の週末に入り、普段通りの準備をしてきた。何年か前にアイルランドで数ラウンドプレーしたことはあったけど、その時を除けば例年通りのルーティーン。今回も予定通りであり、それを曲げなかった」


Q:コース内外問わず、タイガーは逆境に立たされています。彼にとって今シーズンはどれほど困難なものなのか?また復調の兆しは見えているのですか?


スティーブ:
「今シーズン、彼を取り巻く環境はみなさんご存知の通りですし、その環境が彼を苦しめています。タイガーは多くの問題を抱えていると思います。キャディとしてやるべきことは、いかなる時でも自分の選手を支え、このような困難な状況でも手を差し伸べることだと思う。タイガーのような選手のキャディになると、良い結果ばかりを期待してしまう。私も素晴らしいプレーを見ることに慣れてしまっている。長い間、そのようなプレー、結果が見えてこない、しかも上達している様子が実感としてないことにフラストレーションを感じている。ただし、まだ大会は残っている。今年が終わった段階で同じ質問をしてもらえれば、もっと確固たる回答ができると思う。今季はまだ終わっていない。まだメジャー2試合、FedEx Cup、そして素晴らしい大会が幾つか残っている。セント・アンドリュースがこれまでの流れをひっくり返してくれるきっかけになってほしい。そう願っている」


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以前、タイガーの詳しいスタッツを紹介した時にも挙げましたが、今回のスティーブのインタビューにも出てきたとおり、やはり「パッティング」が全てのカギを握っていることが分かります。


今年の練習ラウンドでどれだけ「パッティング」に時間を割いているのか...。たしかに、全米オープンを見ていても、グリーン上での不調がそのまま悪い流れに繋がってしまっていたような気もします。スティーブが言うように、泣いても笑っても、全ては「パット」。


そして、気になったのが、直近のタイガーの不調を見たスティーブが「フラストレーションを感じている」という言葉。結果が出ていないことに対しての「焦り」の言葉にも聞こえてきます。本業以外での話題が多すぎることへの苛立ちでもあるのでしょう。


それにしても全英を前にスティーブがこのような長いインタビューものに応じたことがビックリ・・・。どうしても言っておきたいことでもあったのか・・・。

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