全米OPネタ:とってもユニークなUSGAのペアリング決定方法

全米オープンウィークに入り、公開練習ラウンドも始まっています。先週、木・金の予選ラウンドのペアリングが発表され、今年も面白い組合せがいくつかあります。最もギャラリーの数を引き寄せるであろう組はタイガー・ウッズフィル・ミケルソンババ・ワトソンの「オール・アメリカン」ペアリング。ESPNの解説者に回ったカーティス・ストレンジに言わせれば「俺なら録画して他の組について歩くな。半端じゃない数の人になって、絶対に何も見れないよ」と。ごもっとも。


メジャー大会の直前になると毎回注目されるこのペアリングですが、これはランキングなど客観的数値によって決められているのではなく、大会主催者が協議して決定しているのです。


見てくれる人たちを楽しませる前に、まずは自分たちが楽しまなきゃ - 全米オープンの主催者はそんな「遊び心」をもって組合せを決めているようです。

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photo: zimbio.com


SFGate(サンフランシスコ・クロニクル)の記事によると、全米オープンの予選組合せを決める歴代のUSGAオフィシャルは毎年「斬新さ」を求めるのだとか。歴代のエグセクティブディレクターがそうであったように、現職のマイク・デイビス氏(左)もこの伝統を受け継いでいるとのこと。


そのプロセスは全米開催週の前週水曜日、午前4:30頃に始まるそうです。デイビス氏はUSGAオフィシャルでもあるジェフ・ホール氏と会議室に入り、テーブルに選手名の書いたカードを156枚広げて、6~8時間かけて「人目を引く」組合せを考えるのだとか。


「人目を引く」とは、つまりメディアに「話題」になる、またはファンが「この組合せは面白い」と思ってくれるようなもの。例えば、ある年はこんな組合せもあったのだとか。「夜遊び大好き3人を朝一のティタイム」に組んだこともあったとのこと。


「たまにジェフと二人で爆笑するような組合せができてしまう時もある。色々考えて、あまりにも酷い時なんかは『さすがにこれはやめておこう(笑)』とね。結果的に面白くなったものもあるけど、でも大半の場合は同じウォーカーカップに出場した選手たちとかオクラホマ州大(同じ大学)出身の3人とかかな。・・・たまにレフティーを3人くっ付けたり、チビを3人、身長のデカい選手を3人、などなど。ある年はノッポ3人組の直後にイアン・ウーズナム級(の小さい選手)を入れたこともあったな」


そういう観点から今年のペアリングを見ると、デイビスさんたちの「仕掛け」が見え隠れしてます。


例えば、


タイガー・ウッズフィル・ミケルソンババ・ワトソン
全「米」オープンを象徴するような「オール・アメリカン」ペアリング。ザ・メモリアルで今季2勝目を挙げ波に乗るタイガーとは対照的に、同大会の初日「精神的疲労」を訴え途中棄権したミケルソン。ラウンド中、度重なる携帯カメラのシャッター音にキレたとの説も(ババの証言)。今週はタイガーも加わり、「カメラトラブル」が絶えない組にもなりそうです。


■ケイシー・マーティン、デニス・ミラー、キャメロン・ウィルソン
マーティンとミラーは今年の全米OP予選会で最も話題になった2人。今年の会場(オリンピック・クラブ)も近いスタンフォード大でタイガーとチームメイトだったマーティン。マーティンのカート使用を求めた裁判は有名な話で、当時、障害者団体や政界を巻き込む社会問題にも発展。1998年、今年と同じオリンピック・クラブで開催された年の大会ではカートを使ってプレー、23位タイに入った。その大会、しかも同じ会場での全米の舞台に再び戻ってくる。


ミラーはオハイオ州でクラブプロを務める42歳。全米OP最終予選で最もレベルの高いと言われるコロンバス(ザ・メモリアル最終日の翌日に開催され、会場が近いため多くのPGAツアープロが参戦してくる)でプレーオフの末、最後の切符を手にした。


(しかも最後のパットがカップのエッジに止まったかに見えたが・・・)



さらに、この前の地区(ローカル)予選では、最終ホールでバーディパットを沈め、6名によるプレーオフに駒を進めた。枠は3つあったが、ここでは敗退。コロンバス予選会へのウェイティングリスト3番目に入り、幸運にもメモリアルで成績を残せなかったPGAツアープロたちが不調のため全米予選を辞退してくれたため出場できた、という経緯があったのです。


そして、この組3人目のキャメロン・ウィルソンは現役大学生。マーティンの後輩にあたる、スタンフォード大の2年生を終えたばかりの選手なのです。


ルーク・ドナルドロリー・マッキロイ、リー・ウェストウッド
「ワールドランキング上位3名」というなんとも贅沢なペアリング。


ジム・フューリックグレイム・マクドウェルセルヒオ・ガルシア
世界ランキング上位3名の直後に続くのが、「僕らもメジャー(全米)勝ってるよ・・・いや、いつも勝ったと勘違いしてしまう一人が入ってしまった(ごめんね、ガルシア)」ペアリング。


■デービス・ラブIII、パドレイグ・ハリントン、デビッド・トムズ
こちらこそ「僕らもメジャー勝ってるよ」ペアリング


■カール(Carl)・ペターソン、チャール(Charl)・シュワルツェル、チャールズ(Charles)・ハウエルIII
「昔、英語の文法でこういう覚え方したよね」ペアリング。


(Home Homer Homest って何でしたっけ!?w)


■ロバート・カールソン、ボブ・エステス、ロバート・ロック
「全員ボブ」ペアリング


■K.J.チョイ、Y.E.ヤン、K.T.キム(キム・キョンテ)
「韓国人の、韓国人による、韓国人のための」ペアリング


■ゴンサロ・フェルナンデスカスタノ、ベ・サンムン、ラファエル・カブレラベロ
「(日本語で読むとそうでもないが、英語だと)名前が長すぎて実況泣かせ」ペアリング


■アルバロ・キロス、ゲーリー・ウッドランド、ジョン・センデン
「飛距離大好きなギャラリー向け」ペアリング


アーニー・エルスジェフ・オギルビーアンヘル・カブレラ
こっちこそ正真正銘の「僕らもメジャー(全米)勝ってるよ」ペアリング。


スチュワート・シンク、トレバー・イメルマン、ルーカス・グローバー
こちらは「僕らもメジャー勝ってるけどリアルに忘れかけられている」ペアリング。


■レティーフ・グーセン、ビジェイ・シンザック・ジョンソン
まだいました「僕らもメジャー勝ってるよ」ペアリング。


■マーティン・カイマー、ジャスティン・ローズ、ハンター・メイハン
「ナイス・ガイズ」ペアリング?!カイマーは不発も、ローズは今季の欧州ツアーRace To Dubaiで現在No.1、メイハンはFedEx CupランキングでNo.2。


リッキー・ファウラー石川遼ダスティン・ジョンソン
「ヤング・ガンズ」ペアリング。


スティーブ・ストリッカーイアン・ポールター、マット・クーチャー
「メジャータイトルがないベストプレーヤーたち」ペアリング?


まだまだ隠された暗号(?)はあるのでしょうけど、紹介し始めたらきりがないのでこの辺にしておきます(汗 でも、こういう仕掛けがあるというのが分かると、全米観戦もより一層楽しくなりますね。


さてさて、あなたの注目組は?

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