全米オープン回顧:夢物語が夢物語で終わってしまったフィル・ミケルソン

なんだかまだ全米オープンが終わっていない気分。ルーカス・グローバーがメジャーチャンピオン、という実感が沸かないというか、その響きがしっくりこないというか。。。


というのも、この人が勝つと思っていたし、やっぱり勝って欲しかったからなのかな、、、と。

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photo: newsday.com


フィル・ミケルソン。試合の流れ、時の流れ、ファンの期待、メディアの主観・・・全てがミケルソンが勝つために向けられていたようでした。


首位と5打差でスタートするも、上の2人が自滅を繰り返してくれて、気付いたら3打差、2打差、そして13番パー5のイーグルで遂に並んだのです。まるで他の140名の選手たちが「勝ってくれ」と祈っているかのように、その時の流れがミケルソンに向いていたのです。


彼が全米オープンを優勝するということは、過去4度2位に終わっている汚名を返上できるなどといった小ちゃい話ではなかったと思います。ゴルフというスポーツの域を越えて、世界中のスポーツファンや子供、病と闘う人たちに夢と希望を与える1勝になったのではないかと。。。妻エイミーさんが闘う乳がん患者だけではなく、病に負けそうになっている人たちに強烈なメッセージを送れたはず。もちろん、勝たなくても十分その気持ちは伝わっていたと思いますが・・・。


同じ組で回ったハンター・メイハンは試合後こう振り返っています。


「俺はフィルを応援していた。彼が今何を思い、どんな気持ちでプレーしているのか、俺には想像もできない。今まで、フィルがあそこまで張りつめた空気を発しているのは見たことがない。彼の素振りを見ているだけで伝わってくるものがあった。凄まじい集中力だったし、あそこまで粘ったことは見ていて誇りに思った。一人の男があそこまで必至に頑張って優勝杯とそれ以外にも何か大きなものを勝ち取ろうとしている姿は見ている方が励まされた」


エイミーさんは大会期間中、フィルに何度も携帯のメールを送っていたそうです。


「そのトロフィーを病室に飾りたい」と。


トロフィーの代わりにミケルソンが持って帰ったものは、家族と一緒に苦難を乗り越える覚悟と家族愛でした。エイミーさんの手術の経過次第では長期間試合に出場しない可能性もあるとミケルソンは公言しています。


またしても幻に終わったミケルソンの全米オープン制覇。大会史上、2位フィニッシュ5回はサム・スニード、ボビー・ジョーンズ、アーノルド・パーマー、ジャック・ニクラウスの歴史的ゴルファー4名を抜き去り歴代1位。


「もちろん、(この結果には)落胆しています。でも全てが終わってしまった今、俺にはもっと大事なことがあるんだ」と、ミケルソン。


夢物語のハッピーエンドは、また来年・・・いつか来ることを祈って。

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