WGCブリヂストン・インビテーショナル:タイガーもガッカリ・・・「スロープレー」警告が勝敗を分けた?

WGCブリヂストン・インビテーショナルタイガー・ウッズの2週連続優勝、PGAツアー史上初となる同大会7勝目で幕を閉じました。


「16番までは素晴らしいバトルだった」と振り返ったタイガー。


分岐点となった16番のパー5。そのホールで起きたことを巡って、少し後味の悪いコメントが飛び交っているようです。

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photo: zimbio.com


最終組のパドレイグ・ハリントンタイガー・ウッズが15番ホールのグリーンから16番に向かっていた時のこと。彼ら前の組が既に16番ホールを終了し、タイガーとハリントンは規定よりも17分遅れでプレーしていたとのこと。


それ以前にも、11番ホールを終えた時点で13分遅れていたそうなのです。その時点でルールオフィシャルから警告が出ていてもおかしくなかったのですが、レフリーを務めたジョン・パラモール氏によると、その時16番ホールにいたJ.B.ホームズがトラブルで後ろが詰まっていたため、その必要性がなかったと説明しています。「我々は(ホームズのトラブル)で前に追いつけると思いましたが、彼らも13、14番で手こずり、15番も決して早くはなかった」とパラモール氏。仕方なく、16番を迎えたところで警告を出したそうなのです。


PGAツアーのルール規定上、警告後に選手は1打を打つのに40秒与えられ、カップから遠い方の選手(順番で最初に打つ選手)はそれに20秒を加えた60秒と定められています。制限時間内に打たなかった場合、1回目は「注意」、2回目以降は5,000ドル(約50万円)の罰金と1打罰が科されるのです。


しかし、選手もファンもメディアも、優勝争いに絡んでいる選手からは最高のパフォーマンスを求めるため、今回のように最終組にスロープレーの警告が発生されるのは稀なケース。PGAツアーの試合で最後にスロープレーによるペナルティーを受けたのはディラード・プルイットで、それも27年前(1982年)のバイロン・ネルソン・クラシックでのこと。


「ルールはルール。それを従うのは選手の義務」と悔しさを滲ませながらも堂々と答えたハリントン。前例がほとんどないとはいっても、急いでショットを打たなければいけないのは事実。ティショットを右ラフに入れたハリントンは、2打目を引っ掛けてバンカーに、そこからの3打目がグリーン奥の深いラフに入ってしまったのです。


4打目は左足下がりの難しいライ。グリーンの芽は下りで、ピンの奥には池がある最悪な状況。ライが悪かったため「振りぬかなければいけなかった(ハリントン)」アプローチは、当たりが良すぎ、ピンに寄るどころか勢いよくハザードに入ってしまったのです。


フェアウェイから打ち直して2パット。結局、このホールをトリプルボギー(8)にしたハリントン。16番に入った時にあった1打リードが3打のビハインドに変わり、ルールから発生した「焦り」が試合の行方を左右してしまったのです。


どうやらタイガーも試合後はそこが引っ掛かっていたようなのです。今回の勝因が16番ホールでのスーパーショットにあったのか、それともスロープレーの警告でハリントンが急かされていたことにあったのか、と聞かれ、


「両方。俺のショットも彼にプレッシャーを与えたのかも。それでも、(ハリントンは)あの場面(16番)は悪くてもボギーで切り抜けていたはず」と間接的にルーリングを批判していました。


「(試合後、ハリントン)にも言ったんだ。ジョン(パラモール)が素晴らしいバトルの間に入ってしまったことは残念でならなかった、と。16ホールの間、最高のバトルを繰り広げていて、ああいうことになってしまった」とタイガー。ちなみに、試合後、パラモール氏は両氏に謝罪はしなかったとのこと。


ハリントンは


「なんとも言えない状況だよね。ルールはルールだし、それは選手が作っている部分もあるわけで、それには従わなければならない。スロープレーの警告が出ているのであれば、あまり考える時間が必要ないポジションに打たなければいけないんだ。俺はいきなりティショットからそれができていなかったし、2打目も3打目も・・・。自分のゾーンから完全に離れてしまった」と振り返っています。


PGAツアーのルールオフィシャルで今大会の責任者、スラガー・ホワイト氏は、タイガーの口から出た「パラモールが間に入った」との発言に苦言を呈していて、


「ジョンは間に入るようなことはしていない。彼は彼の仕事をしていただけだ。あのグループのホールアウト時間が18時を10分でも過ぎていたら我々は批判されていたに違いない。これはルールなんだ。我々は仕事をしているだけだ」と言っています。


早くホールアウトさせなければいけない理由は、日没の時間、いや、もっと重要なのはテレビ中継時間内に試合が完了すること、だったのでしょう。「ルールはルール」ですが、今回のように明らかにルールが選手のプレーに影響を及ぼすほどのルーリングはいかがなものなのでしょうか・・・。


「それでもルール」と言ってしまえばそれまでですが、例えばスロープレー時の40秒規定を見直す、または大会最終日、最終組の場合はもう少し時間を与えるなど選手と相談しながら改善していく余地はあるような気がします。


だって、これだけ白熱した試合が(ましてや、タイガーとハリントンという最高のマッチアップが)、ルーリングによって左右されてしまうのはあまりにもったいない。少なくともそう感じている当事者(=タイガー)がいる限りは・・・。


きっと何か折衷案があるはず。

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