『自閉症』の息子のために闘い続けるアーニー・エルス

先週の「ザ・ホンダクラシック」が始まる前に書こうと思っていた話。昨年のこの大会を優勝し、(意外にも)4年ぶりにPGAツアーで勝利を飾ったアーニー・エルス


勝てなかった原因には膝の故障などが挙げられたのですが、この試合の後、もっと深刻な闘いがあったことを明らかにしたのです。


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photo: zimbio.com


エルスには2人の子供(長女、長男)がいて、2人目のベン君がいつからか原因不明の「自閉症」にかかってしまっているのです。治療法も分からず、謎の病だとのこと。


「複雑な心境だよ。僕らのスポーツはそもそも感情の上下が激しいもの。でもその中でゴルフ以外のことはコース上には持ち込まないように頑張ってきた。でも、たまに精神的に参ってしまう時もあった。ここ数年、まるで別の惑星の生き物のようにゴルフ場をウロウロ歩いている俺の姿を見たこともあるだろう?」と昨年の優勝後語ったエルス。


自閉症というと、一般的には「精神的な病」というくらいの認識しかなく、具体的な症状などはあまり知られていないですよね。しかし驚くことに、150人に1人の子供が現在自閉症に悩まされているそうなのです。


調べてみると、アメリカは国を挙げて治療法を探し出そうとしています。2月末には、オバマ政権の来年度予算案に2.11億ドル(約200億円)が「自閉症」の研究や認知向上のために割り当てられる計画が発表されました。


「ベンのことを話すのか話さないのか、究極の選択に迫られた時があったんだ。僕も家族も世間の目にさらされている。ベンと一緒に遠征に出ていると、徐々にその症状が公の場でも出るようになってきたんだ。決して何かを隠そうとか、ベンの病気のことを隠そうなんて思っていなかった。なんなら、『自閉症』の治療法が見つかるためなら自分でもっと積極的に関わろうと思っていたくらいだ。なぜなら、これは重大な病だから。。。


「あの勝利はもう一歩踏み出すためのきっかけになったし、自閉症について多くの人に知ってもらうことができたと思っている」


エルスもその一員として活動している「Autism Speaks(自閉症は語る)」というサイト(団体)では自閉症に関するあらゆる情報の提供、研究結果を公開しています。エルスのキャディバッグには団体のロゴが刺繍されています(上記写真)。


今月末には「ザ・ホンダクラシック」が開催されたPGAナショナルでチャリティ目的のプロアマが開催されるとか。もちろん、エルスも参加するそうです。Facebookには「Autism Speaks」主催のチャリティゴルフトーナメントの告知を目的としたグループまでが作られています。


「ベンが可愛そうで仕方がない。健康な子だし、何の障害もないように見える。でも彼は『普通』の子にはなれない。一緒にやろうと思っていたことや、やらせてあげたかったスポーツができないだろう。それが辛いんだ」とエルスは言う。


今年は初戦のメルセデス選手権で6位、WGCアクセンチュアマッチプレーで4回戦まで進出するなど、例年より上々のスタートを切っています。連覇のかかったザ・ホンダクラシックでは22位に入り、4大メジャーやザ・プレーヤーズなどビッグトーナメントに向けて照準を合わせて来るのでしょう。


ここ数年、「ビッグ・イージー」にとって楽に思えることなど何もなかったに違いない。闘い続けるベン君にとって、親父の「優勝」が最高の治療薬なのではないだろうか・・・。

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