ザ・バークレイズ:「幅5m」グリーンに待つ落とし穴

FedEx Cupプレーオフ初戦「ザ・バークレイズ」はニューヨークの都会からわずか10キロ強に位置するリッジウッドCCで開催されている。実際はニューヨークではなく、お隣ニュージャージー州郊外になる。1890年に建設され、27ホールあるコースはA.W. ティリングハスト氏によって設計され、隣には大きな墓地が広がっている。余談だが、3日目を終えて首位に立っているケビン・ストリーマンの祖父母がこの墓地に埋葬されているとのこと。偶然なのか、運命なのか。。。

このコースは2002年から約8億円をかけてほぼ全面リニューアルされた。昨年の米Golfweek誌では全米トップ100に入る「最もオーソドックスなコース」として紹介している。PGATOUR.comでライブ配信されている「Live@」映像と選手たちのスコアを照らし合わせて見ているととても興味深いコースセッティングになっている。中でも名物ホールとなっているのがパー4の5番ホール。


このホール、1930年代にプレーしていた人たちが命名した「Five and Dime(10セント)」というニックネームが今でも使われている。その由来は、パー4でありながら291ヤードしかないのだが(ピンの位置によっては280ヤードくらい)、フェアウェイがドッグレッグしていて、且つグリーン手前から急に上っているため、攻略法としてはティショットを5番アイアンで210〜220ヤード打ち、2打目を10番(今ではウェッジ)で乗せていくとされていたからだ。ジャック・ニクラウスがこのホールを初めて訪れた際には「なぜFive and Dimeと呼ばれているかよく分かったよ。それは、スコアが『5』か『10』にしかならないからだ」とその難易度を評したと言われている。


このホールを難しくしているのは、グリーンの小ささだ。上の写真を見ても分かる通り、このグリーンは幅がわずか6ヤード(5.5メートル)、縦が26ヤード(23メートル)しかない。大の大人がグリーン上を歩いていると、本当に数歩で横断できてしまう。グリーンは砲台になっているため、第2打目の地点からではグリーン表面が見えなくなっていて、選手は観客の歓声で自分がナイスショットをしたのかを判断している。今大会、このホールを通過する全選手のプレーをネットでライブ映像配信しているので、良かったらこちらからご覧ください。


今週、多くの選手はオーソドックスな攻め方を選んでいて、ティショットはアイアンで刻んでいる。しかし、飛距離に自信のある選手は「ワンオンできる」という錯覚に陥ってしまう。そこに大きな落とし穴が待っていて、3日目はフィル・ミケルソンがダブルボギー、アンヘル・カブレラはトリプルボギーを叩いて脱落している。


ニューヨーク市内から10キロ強のコースとあって、土地も狭く、故にフェアウェイも狭い。晴天が続いていてグリーンは日を追う毎に早くなっている。ガルシアなどは「本来は切れるところが、足跡で固くなっていて曲がらなくなっている」とそのグリーンの難しさを語っている。


3日目のスティーブ・ストリッカーのように、一つのミスが命取りになる。最終日に予想される大接戦の中では、攻めるより「守る」ゴルフの中で3、4打伸ばせた選手が優勝するだろう。恐らく優勝スコアは11アンダー、よくても12アンダーになると予想する。

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