スチュワート・アップルビーの「59」は努力の賜物

先週のグリーンブライヤー・クラシック最終日。首位のジェフ・オバートンと6打差でスタートしたスチュワート・アップルビーがPGAツアー史上5度目となる「59」を記録して逆転優勝。


またしても出た50台。今年は本当にロースコア続出の一年になっています。


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photo: zimbio.com


まずは、これまでのPGAツアートーナメントでの「59」を振り返っておくと...


<PGAツアー歴代「59」>
■アル・ガイバーガー(パー72、1977年メンフィス・クラシック2日目)
■チップ・ベック(パー72、1991年ラスベガス・インビテーショナル3日目)
■デビッド・デュバル(パー72、1999年ボブホープ・インビテーショナル最終日)
■ポール・ゴイドス(パー71、ジョンディア・クラシック初日)
■スチュワート・アップルビー(パー70、グリーンブライヤー・クラシック最終日)


今回のアップルビーの記録がパー70コースだったことで「パー72での59(13アンダー)に比べると...」と聞かれ、本人は


「確かに。両者の言い分は分かります。でも、あくまで議論すべきは(59という)数字です。その数字を記録したのです。パーが72だって誰が決めたのですか?パー72じゃない素晴らしいコースはたくさんある」


と反論しています。


1977年にアル・ガイバーガーが初めて50台を記録してから次の59が出るまで14年かかったのですが、4人目のゴイドスから今回のアップルビーまではわずか23日。今年、石川遼が「58」を出した同じ日にロリー・マッキロイがクウェイルホロー選手権最終日で「62」を記録し逆転優勝しています。優勝後、マッキロイは「彼(石川)の記録は知っていたし、刺激された」と言っていたように、プロの間でも「あいつができるなら...」という連鎖反応もあるのでしょう。今回のアップルビーの59で特筆すべき点は、ガイバーガーやゴイドスとは違い「ピックアップルール」が適用されていなかったこと。


2010年はロースコアが続出。今年に入ってからの60以下のスコアをまとめておくと(公式、非公式含む)...


石川遼58(中日クラウンズ最終日)
■ポール・ゴイドス:59(ジョンディア・クラシック初日)
スティーブ・ストリッカー60(ジョンディア・クラシック最終日)
■トレバー・マーフィー:59(ネイションワイド・チルドレンズ・ホスピタル・インビテーショナル、プロアマ)
■カール・ペターソン:60(RBSカナディアン・オープン3日目)
■ボビー・ワイアット:57(アラバマ州ボーイズ選手権2日目)
グレイム・マクドウェル59(父・兄・友人とのラウンド@ポートラッシュ)
■J.B.ホームズ:59(グリーンブライヤー・クラシック3日目)
■スチュワート・アップルビー:59(グリーンブライヤー・クラシック最終日)


今年からティショットの確実性を重視するために新たな溝規制が導入され、理論上はこのような現象は起こりにくいはず。選手のメンタルなのか技術なのか、はたまたギアの性能なのか...。先週のグリーンブライヤーでも、3日目にはJ.B.ホームズが1950年サム・スニード以来のコースレコードタイ記録となる「60」をマークし、同じ日にはD.J.トレハンがラウンド途中までアンダー60ペースで回っていました(結果「61」)。


ところで、アップルビーといえばシーズン開幕戦のSBS選手権(元メルセデス選手権)で3連覇するなどツアーの常連のイメージがありますが、今回の勝利は2006年のシェルヒューストン・オープン以来、実に4年ぶり。昨年はツアーカードを獲得できず、今季は歴代獲得賞金上位15名に与えられる特別枠を使って試合に出場。


今週のWGCブリヂストン・インビテーショナルにも出場してきますが、これで、なんと12週間連続(今季25試合目)の出場となります!ちなみにタイガー・ウッズは今季7試合、フィル・ミケルソンは14試合に出場。年々、トッププレーヤーたちは出場する試合を選び、注目される試合が偏ってしまってしまう傾向にありますが、そんな中、アップルビーの12試合連続出場は凄まじい記録。ツアーカードを再び獲得するために必死に練習し、試合に挑んでいたのです。


「この勝利は私のシーズンの分岐点になります。練習場で苛立っていた時間が無駄ではなかったことを証明してくれました。最近はそんな時間ばかりだったから。...来週(WGCブリヂストン)で12週間連続、全米プロを入れると13。これ(優勝)で少しはリラックスできるし、精神的に楽になる。これだけプレーし続けたことは初めてだけど、自分のためになっている。


「昔の自分のようなプレーをしたいという気持ちはあった。...最後の優勝から今まで、考え込んでしまう時はたくさんあった。これでFedEx Cupのポイントもたくさん獲得できたし、オーストラリアに戻って休暇をいつ取ろうかって考えられる余裕ができた。この競技は不安を抱えている時は何も計画できないからね」


とアップルビー。


人一倍努力した成果が「59」というスコア、そして4年ぶりの優勝だったのでしょう。来年1月にカパルアで彼のプレーが再び見られるのも、なんとも嬉しいですね!

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