PGAツアーが検討している新「昇格」制度、一体ダレトクなんだろう・・・

毎年秋になるとPGAツアーのクオリファイングトーナメント(QT)と翌年のPGAツアーに昇格できる選手の面々が取り上げられます。下部のネイションワイドツアーで実績を挙げた者、QTを勝ち抜いた者、はたまたアマチュアながら限られた出場試合数で成績を残した者・・・必ずしも同じルートではないところにPGAツアー(PGAだけではないですね)の選手層の厚さ、「サクセスストーリー」の原点がある、という見方もできるのでは。


しかし、今年の春からPGAツアーは「昇格」システムを抜本的に見直していて、来年の秋から新たな制度導入を検討しているそうなのです。それには一部選手の間からは反対の声も挙がっているようです。

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photo: golfweek


これまでPGAツアーメンバーになれるのは


・前年度のPGAツアー賞金ランキング上位125名
・ネイションワイドの賞金ランキング上位25名
・そして6ラウンドの過酷なQTを勝ち抜いた上位25名


でした(これ以外にメジャー優勝者など条件はいくつかあるが、基本はこの3つ)。ところが、現在PGAツアーが検討している新たなシステムは、


・ネイションワイドの賞金ランク上位25名、QT上位25名が昇格する制度を廃止。
・代わりにネイションワイドの賞金ランク上位75名とPGAツアー126位から200位までの75名、総勢150名で3試合のトーナメント形式を行い、上位50名に来季のツアーカードを付与。
・QTは新たな制度の下、合格者(人数は未定)にはネイションワイドへの出場権が与えられる。


といったもの。つまり前年度にPGAツアーでプレーし、惜しくも125位以内に入れなかった選手たちには「敗者復活戦」が与えられ、逆にネイションワイドでどれだけ好成績を挙げてもPGAツアー昇格には直結しておらず、無名選手でもQTからPGAツアーへ昇格する可能性も一切排除することになるのです。


また、リッキー・ファウラーなど学生時代に成績を残してきた選手はスポンサー招待枠などでツアーカードを獲得するチャンスはあるものの、この新たな制度になると一握りのトップアマチュア以外はQTからの昇格がなくなるため直接PGAツアーには入れない、ということにもなるのです。


この案を聞いたファウラーは


「Qスクールは今までのシステムであるべき。・・・多くの若手選手は俺に賛成してくれると思う。新しいシステムはPGAツアーにいる選手を守るためにあって、オープンなシステムではなくなる。大学を出た選手やミニツアーで頑張ってきた選手たちは直接チャレンジする術がなくなる。もしQスクールがなくなってしまえば、大学時代の上位3、4名以外の選手たちの道を閉ざすことになる」


と言っています。一方、PGAツアー政策委員会の一員でもあるスティーブ・ストリッカー


「まだ最終的に確定案があるわけではない。どんな案でまとまろうが、まずみんなのニーズに合致していることが大事。選手全員の生活にかかる話。重要な案件であることは承知している。


「個人的にはQスクール経由で10名程度PGAツアーに昇格させてもいいと思っている。ただ、統計だけを見ると、Qスクールから出てきた25名は活躍できていない。だからその数を10、15名に減らし、ネイションワイドから多く取る。これが折り合えるポイントなのかもしれない。それも今議論されている」


と言っています。いずれにせよ、来年からは新たな昇格制度が導入されるとのこと。


そもそも、PGAツアーの年間賞金ランキングで上位125名に入れなかった選手を「守る」というのはどこか納得がいかないですね。しかも、126~200位の選手+ネイションワイドの上位75名で3試合もやったところで一般のスポーツファンが見るかと言えば、まー、まず見ないでしょうね。ましてや秋のアメフト、大学アメフトシーズンに思いきりかぶってしまうわけですし。FedEx Cupがぎりぎり成功している(いや、注目されている、といった方が的確かな)のは、タイガーが最後の優勝争いに残らなくても


「10ミリオン」


というニンジンがあるからで、そのニンジンが


「来季のPGAツアーカード」


になったところで見ている方とすればあまり興味をそそられない・・・というか、PGAツアーの「自己満足」で終わってしまいそうな気もしますね。


そんなシステムになったら一体誰が得をするのやら。。。


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