ババ・ワトソン 「今日も死ぬほど緊張した」

ファーマーズ・インシュアランスオープンで自身2勝目を挙げたババ・ワトソン。72ホール目でバーディパットを沈め、最終組から猛追するフィル・ミケルソンを1打退けての勝利。


昨年初優勝を挙げたトラベラーズ・チャンピオンシップでは歓喜のあまり泣き崩れたババ。今回も涙を見せるシーンもあり、感極まる優勝だったようです。


優勝後の会見の一部を(ほぼ)ノーカットでどうぞ。

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photo: zimbio.com


Q:おめでとうございます。5アンダー、67。72ホール目でのパットを決め、PGAツアー2勝目、そして500FedEx Cupポイント獲得。素晴らしい一日になりましたね。


ババ:
「ですね。よくある一日だね(笑)」


Q:この2勝目が意味するものは?特に、このフィールドで達成したことは大きな意味があったのでは。


ババ:
「この勝利が意味するのは、家に飾れるトロフィーが増えたこと、サーフボードまでもらってしまったこと。家中がモノだらけになってしまうね。


「俺にとって何を意味するかと言えば、『良いゴルフができた』ということ。オフは集中力を維持するためのトレーニングを積んできた。他人云々ではなく、自分がやらなければいけないことに集中するということ。一緒にラウンドしていた選手、ベガス、彼は素晴らしいプレーをしていた。先週も優勝している。フィルは直後の組でこれまた良いプレーをしていた。そんな中、俺は俺がやるべきことに集中できた。60台で回ってこなれければ勝てないと思っていた。60台前半の低い数字でないことを祈っていた。今日はうまくいった。17番、そして最後のホールのパットはでかかった。


「これで自分もできるということが証明できた。これで2回目だ。これでフィルとはあと50、タイガーとは80回くらいしか差がないわけだから、彼らも要注意だぜ(笑)」


Q. 「集中力」、「フォーカスできた」という話が出ました。それができて、終盤の決めるべきところで決められた理由は?


ババ:
「その局面を経験していること。それなりの練習量もこなしてきた。これまでの経験がある。18番、(2打目を)プッシュしてしまった。残り187ヤード、7番アイアン。グリーン上の段までは198ヤード。7番で打てば完璧な距離だった。ミスの後もキャディは俺に言い続けた。『俺とお前しかいないんだ』と。


「キャディは『俺とお前、俺とお前しかいない。お前はどれだけできるのかを俺に見せつけるんだから、ここでミスするわけがない。俺とお前、俺とお前。ギャラリーの声は気にするな。動いている人も気にするな。寄せられたらどうなるかとか、勝ったらどうなるかとか、負けたらどうかとか考えるな。目の前の一打を打て』と言い続けてくれた。自分のことを心配しろ、と。3パットでボギーとしてホールがあった。彼(キャディ)は『仕方ない。グリーンの落としどころによっては跳ねてしまうところもある、全てがうまくいくわけではない、だから気にするな。闘い続けよう』と。...9番でバーディがきた。『今までとおり、自分のプレーを続けろ。誰かがお前を負かせばそれまで。お前ができることは自分のプレーだけ』と声をかけてくれた。俺は言われたとおりにした。自分が望んでいるプレーを淡々と続けた。どういう訳か、それがうまくいったんだ」


Q. 最終ホール、7番アイアンのショットにはやはり落ち込んだ?しかも次のライが悪く、しかも池がピンの後ろにある。


ババ:
「結果論だけど、あれは最高のショットだと思う。最高のショットだった。打った直後はプッシュしてしまったと思った。ライがまともなら、ピンまでは傾斜を生かして転がせばいいと思っていた。普段ならもう少し転がるんだけど、グリーンは水気を含んでいたから少し遅かった。


「実際にライを見た時はパーを取ることしか考えてなかった。彼(ミケルソン)がバーディを取っても、並ぶだけ。イーグルを決めれば、俺の負け。だからアプローチは完璧に打てた。水気を含んでいたから少し転がりが足りなかった。それで『俺が決めれば、彼は3でフィニッシュしなければならない』と思った。そして、なんとか決めることができた。


「でも一度もがっかりはしなかった。なぜなら1打リードしていることが常に頭にあったから。最悪パーでいいんだ、と。(アプローチが)うまくいけば、バーディチャンスがある、くらいにしか思ってなかった」


Q. 数日前、パッティングが課題であり、改善しようと努力していると言っていた。今日、優勝を決めたのは17、18番でのグリーン上での一打。練習の成果が出始めたのか?


ババ:
「今日は惜しくも外したのがいくつかあった。たとえば、木曜日であれば決めていたかもしれないパットがあった。思ったような転がり方をしなかったパットは何回かあった。今日も3パットがあった。...繰り返しになるけど、俺はこれまでの『プロセス』を何度も頭の中でイメージしていた。『俺はこのパットは練習してきた』と。パットのアドレスに入る度、『これは練習通り。練習グリーンと一緒。焦らず打って、決めていけばいい』と。


「今日は前半でパットを外していた時は、『これを決めればまだ1アップ』というように考えるようにしていた。18番では、『これを決めれば彼(ミケルソン)はイーグルしかない』と。今週は俺がたまたま勝っただけ。来週も同じシチュエーションになるかもしれないし、俺以外の選手があの立場にいるかもしれない」


Q. あなたの父は他界され、昨年は辛い思いをされと思います。今日の勝利、お父さんはどこかで見ているのでは?感慨深いものがあったのでは?


ババ:
「キリスト教徒として、はい、彼はどこかで見てくれていて、応援してくれていたと思う。今日は妹(姉?)の誕生日なんだ。家族のみんなにとっても彼女の誕生日に勝てたことは嬉しいこと。まだ愛する母、兄弟、甥、そして美しい妻が俺を後押ししてくれている。今日は父は立ち会うことはできなかったけど、彼のことは思い出したよ。18番でパットを決めた後、空を見上げたけど、フィル・ミケルソンは素晴らしいウェッジプレーヤーだとも分かっていたし、感情的になりすぎてはいけないと思っていた。とはいっても、18番で(ミケルソンが)レイアップをした後は涙が出そうになったし、父のことを思い出したくなった。プレーオフの可能性はまだあったけどね」


Q. 去年は優勝もあったし、全米プロでの善戦、ライダーカップと多くの経験を積んだのでは。そこから学んだものは?去年の今頃と比べてどう変わったか?


ババ:
「何ラウンドしようと、何回首位に立とうと、何度優勝しようと、まだまだ緊張するということを学んだ。今日も死ぬほど緊張した。何度も『俺はできる。練習もしてきた。できる。ローラウンドは何回も出したことがある。今回はギャラリーとメディアと世界中が見ているだけだ』と言い聞かせた。


「俺はゴルフを愛している。だからいつも緊張している。木曜日も緊張している。プロアマの水曜日も緊張している。ゴルフというスポーツで上手くありたい。このスポーツで完璧はない。バッドショットはどこかに潜んでいる。俺はゴルフを楽しんでいる。毎回、試合を勝つチャンスがある。恵まれたことに、俺は2つ目を勝てた。PGAツアーにいる選手の多くは優勝経験がない。でも俺は2つ勝っている。今から何が起こったとしても俺は2回優勝している。だから、楽しいと同時に毎ショット、毎ラウンド、気が狂いそうになる」


Q.これまでとは違う自分という見方?


ババ:
「そういえば、体重はちょっと減ったかな(笑)。え?俺の話じゃなくて?俺がどう見えているかじゃなくて?何の見方?」


Q. 去年と比べて、一選手として、違う選手になっているか、ということです。


ババ:
「いや、俺は今年もフロリダ州の小さなバグダッドから出てきたおっちょこちょいだけどピンク色のシャフトでたまにとんでもなく遠くに飛ばすことができるババ・ワトソン、としか見てないよ。ロックスターでもなければ、ファンに最も人気のある選手だとも思ってない。バグダッドから出てきたゴルフを愛するババ・ワトソン-それは変わらないね」


Q. 自信はついた?


ババ:
「いや、まだ緊張する。これ(会見)について記事を書く時にみんなが緊張するのと同じようにね。緊張するだろ?正直に(笑)」


Q. ネイションワイドツアーでは「頭が混乱していた」と言っていましたが、メンタル面を強化するために誰と何を改善したのですか?


ババ:
「俺自身だ。正直、今日も心拍数が上がってきて、頭の中でいろんな思いがよぎり始めた時、俺はスピーチでなんて言おうかって考えてたよ。その時、キリスト教の俺は自分が信じていることを信じることに徹した。お祈りを言っていた。気付いたかもしれないけど、俺は頭を下げて歩いている。いつも自分に話しかけている。俺は問題が山のようにある。だからいつも頭を下げて自問自答している。ファンが叫んでいることには耳を傾けないように、俺がやらなければいけないことに集中し、より良いゴルフをするために何をすべきかに注力している。


「俺の祈りは試合を勝つことではなく、集中させてください、と祈っていた。バッドショットを打ってもどうでもいい。最善をつくしてバッドショットが出たのであればそれまでだ。昨日は18番で7番アイアンを選んだ。昨日は寄せたが、今日はプッシュした。バッドショットに対しては怒りをぶつけられないけど、集中しきれずに全てのショットにコミットできていない自分に対しては怒る。


「オフにはキャディから電話があって、次のシーズンに向けて何をすべきか、何をすれば上達できるかを話し合っている。去年はそれに成功した。今年はまだ落ち込んでいないから、まだ成功してるってことかな。


「全ては自分、自分の内心、そして自分との闘い。他人に何が悪いかなんて言われる筋合いはない。何が悪いかは分かってる。それは直すのは自分しかいない」


Q. 子供のころ、授業中は注意力、集中力を保つのに苦労した方でしたか?「注意力欠如障害(多動症候群)」というか、それとも、集中するのに苦労するのはゴルフだから?


ババ:
「いや、毎日のことだよ。今まで『注意力欠如障害』とか何か問題があるのか診断してもらったことはない。でもね、これはたぶんなんかの病気だろうね(笑)。


「ガキの頃は授業中よく喋っていた。うるさかったからよく呼び出しもくらっていた。黙って座ってられなかった。でも、正直なところ、教室に1時間、黙って座ってたい子供なんているか?つまらないよ。俺はそうだった。今でも練習場でずっと練習してるなんて面白くない。だから、繰り返し同じことをするという意味では、そうだね、苦しんでるよ。幼い頃からずっとそうだったけど、ゴルフには奥深さがあったからここまで続けられたんだと思う。どのスポーツと比較しても、ゴルフで完璧はない。どんな場面でも打てるショットは何種類もある。何か別の方法を考えていく中で、常に上達することができる。


「『完璧』に最も近い人はこれまでの勝利数だけを見ればタイガーだと思う。俺は2つしかない。だから、彼の域にはまだまだ近づけてもいない。


「俺はこういう風に育ってきたから、集中力を切らさないことは難しいんだ。なんでもやってみたい、注意力が分散していたし、1時間以上同じことに集中していたことがない。たぶん」


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