ゴルフ界にも「ドル安」の波!グレッグ・ノーマン「これから賞金額はもっと減る」

ここのところ円高・ドル安が急激に進み、海外旅行に行きたい人たちにとっては嬉しいかもしれませんが、もっとマクロな観点から見ると日本経済には大きなダメージを与えていますよね。ちょっと経済学を齧った方ならご存知かと思いますが、日本の円が「高く」なっているというよりかは、ドルを「手放す(手放したい)」流れが急激に進んでいるということ。


これはゴルフ界にも少なからず影響を与えるでしょう。要は、アメリカのPGAツアーでの賞金の「価値」が以前ほどないということ。そして、低迷する経済環境の中でスポンサーも減り続ける。ゴルフがオリンピック競技として承認され、ますますゴルフの「国際化」が進もうとしている一方で、原点でもあるアメリカのゴルフトーナメントのバリューが下がっている・・・。矛盾しているようですが、これも経済界あってのゴルフ界だからなのでしょう。


先週、ドバイ・ワールドチャンピオンシップに出場していた実業家プロゴルファー、グレッグ・ノーマン、そして最終的に大会を制覇し欧州男子ツアーの新たな年間タイトルレース「Road To Dubai」の初代王者に輝いたリー・ウェストウッドが大変的を得たことを言っていました。


大会開幕前、当初予定されていた1,000万ドル(約8.5億円)の総賞金額が750万ドル(約6.7億円)に減ったことについて聞かれたノーマン。記者会見で次のように述べていました。


グレッグ・ノーマン
Photo by : zimbio


「ゴルフはこれまでのような環境ではなくなっていくことは確かだ。非常に厳しい・・・厳しいビジネス環境の中でゴルフ界もやりくりしている。私自身、良い時代、そして不景気に陥るサイクルを体験してきた。


「ただ、若い世代の選手はそういう見方はできないだろう。なぜなら彼らは経験をしたことがない。私は不景気を3度経験している。


「我々プロゴルファーもこのような環境の変化に敏感になるべきだ。(スポンサーも含め)みんながベルトを締め直さなければいけない状況で、選手としてもそのような環境の中でプレーしていることを認識すべきだと思う」


PGAツアーのティム・フィンチェム会長が選手たちに「昨年より1試合多く出場して欲しい」と直々呼びかけたのは有名な話。しかし、会長自らの声よりも、そして文章能力のある敏腕ジャーナリストや美しい言葉で呼びかけるテレビコメンテーターよりも、ここで言う「若い世代」のゴルファーたちにとってはゴルフ界のビジネスにも携わり世界を股にかけて活躍しているノーマンの助言ほど説得力のある言葉はないでしょう。


ノーマンの言葉は万国共通、プロゴルファーとしての「心得」のようなものでしょう。恐らくプロになりたての頃は誰もがこの新鮮な気持ちで周囲に接していたことでしょう。しかし、それも年月が経てば「スポンサーがいて当たり前」「プロアマにしょうがないから出場する」といった傲慢さに変わっていってしまうプロがいるのも事実。原点に戻って周りを見渡して、プロとしていられることに感謝しよう・・・ノーマンがあえて記者会見という場でこのような言葉を発したのにはそういうメッセージがあったのだと思いました。


そして、ウェスウッドはドバイの大会の賞金減額について聞かれると、


「減額について我々は文句を言うべきではないと思う。なぜなら、それでもかなりの大金なのだから。そして、何よりスポンサーが苦しい時代に突入している。そう理解すべきだと思う」


と言っていました。こういう前向きでポジティブな考え方ができる選手が増えていって欲しいですね。


どれだけ「ドル放れ」が進んだとしても、こういう選手が増えることできっとスポンサーも大会を見放さずに「支援」する価値を見い出していくことでしょう。


なかなか深い言葉、難しい問題でした。

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