「他の選択肢」を求め、ハリントンと名伯楽トーランスが決別

全英、全米プロ選手権を優勝した2008年のピークからスイング改造を開始し、それ以降、大舞台からすっかり姿を消してしまったパドレイグ・ハリントン。たまに上位に入ってきたかと思えば、次の試合では予選落ちという状況が続いていて、世界ランキングも最高位の3位から直近では64位まで落ちています。


そして、先週のアイルランドオープンの予選落ち後、15年共にしてきた名コーチ、ボブ・トーランスと決別することを発表したそうです。

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photo: zimbio.com


トーランスといえば、1970年代から80年代後半に欧州ツアーを代表する選手だった一人、サム・トーランスの父親で、数多くの選手をコーチングしてきた名伯楽。ハリントン以外にも最近では欧州ツアーで頭角を現し始めているスティーブン・ガラハーなどのコーチとしても知られています。


アイルランドオープンでの予選落ち後、ハリントンは


「ボブは俺のキャリアで極めて重要な人物。彼がいなければ今の自分はない。ただし、今はフラストレーションを感じているし、彼に横で見ていてほしいか分からない。いなければいないでハッピーではない。だから、最近は辛い日々を送っている。結局、この決断はとても自己中心的なものだ。今までは常に口論をしていたが、最近はそれも減った。フラストレーションとぎすぎすした関係が続いていた。ボブとは完全に縁を切りたくないが、他の選択肢も考慮しなければいけない時期だ。彼の言うことを聞き入れることができるまで、暫しの休憩が必要だ」


と言っています。近年、ハリントンはサンディエゴにある「タイトリスト・パフォーマンス・インステトュート」のスイング理論に耳を傾け始めていて、それが今回の決別の一つの理由ではないか、とも言われています。タイトリスト・パフォーマンス・インステトュートは身体、スイング、ギアの3つの要素を総合的に解析し、その選手に合ったスイングに導くことで知られています。


一方、今回の決断を知らされた79歳のトーランスは、


「パドレイグは誤った道を進もうとしている。15年間、いつも議論をしながらやってきた。しかし、彼は突然、右肘を身体に押し込むようなスイング改造をし始めた。それは間違っていることを彼にも伝え、行き過ぎると戻って来れなくなるぞ、とも言った。20代であればそのような改造はしてもいいが、40歳からでは遅過ぎる。彼は数週間、離れて欲しいと言ってきた。決めるのは彼だ。15年も一緒にやってきただけに残念だ。


「(スイング改造についても)議論した。私は『何をやろうとしているのかが分からない。お前は分かっているのか?』、『だったら、その道を進めばいい』と言った。この件については十分話した。『お前は誤った道を進んでいる』と言ったが、彼は続けた」


と説明。メジャー3勝している選手がなぜピークの時にスイング改造をするのかは誰もが疑問に抱いていましたが、トーレンスも


「クレイジーだと思う。ゴルフ界で彼は最も成功している選手の一人。マスターズと全米オープンだけ勝てていないが、全英を連勝し、全米プロも勝った。世界中で優勝している。『完璧』を求めることに異議はない。常に完璧を求めるものだ。求めなくなった時点で成長は止まる。パドレイグは自分の理想がある。誰が何を言ってもその理想を曲げようとしない。一度決めたものは決めたものとして何も受け入れない。彼の中に『妥協』という言葉はない。パドレイグを責めることはしない。彼を教えていた15年間は私の人生の中で最もハッピーな時間だった。傷付いたかって?『傷付く』という言葉は正しくない。落胆しているが、傷付いてはいない。


再会を望んでいるかと聞かれ、


「もちろん。彼は俺にとって息子のような存在だ。(ハリントンがラーグスにいた頃)毎日9時間も一緒に練習した。雨の日も、雪の日も、雹の日も。(天候の悪い日)彼はこう言った。『こんな日は練習してる選手はいないな』と。『こんな日に選手を監視してるコーチもいないよ』と言ったものだ。


「彼が調子が悪いのは技術的なものではない。全てマインド(メンタル)だ」


とトーランス。


タイミング的にもメジャー最終戦、「全米プロ選手権」直前での一時解散。


ハリントンが言う「他の選択肢」とは何を指しているのでしょうか・・・。


にしても、なんだか最近「決別」のニュースが目立ちますね。。。

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