開幕戦の「ヒュンダイトーナメント・オブ・チャンピオンズ」でカミロ・ビジェガスがボールの移動中にターフ(ルース・インペディメント)を移動したとして失格処分になったのは記憶に新しいのでは。それも、テレビ観戦していた一視聴者からの通報(Twitterでの呼びかけ)がきっかけで失格処分となってしまったことから話題になりました。
つい1時間ほど前、ドバイで開催されている「アブダビHSBCゴルフ選手権」2日目でまたしても視聴者の「通報」によって選手の失格処分が下されました。
この2つの類似の失格処分。そろそろルールの見直しが必要な気がします。
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photo: zimbio.com
今回、失格処分になったのがパドレイグ・ハリントン。初日7アンダー「65」、トップと1打差の絶好の位置につけたのですが2日目スタート前に失格処分が決定。
問題となったのは初日の7番ホールのグリーン上でのこと。マーカーの前にボールを置き、コインを動かした時にボールに微かに触れてしまったのです。その時、本人も触ってしまったことは自覚していたとのこと。ハリントン曰く、ボールが前に少し動いたものの、元の位置に戻ったと思っていたとのこと。
このプレーを見ていたとある視聴者から欧州ツアーに通報があり、リプレーを見直した結果、前進したボールは元の場所まで戻り切っていなかったのです。通報があったのがハリントンがラウンドを終えた後で、既にスコアカードをサインしていたため「2打罰」を加えなかったとして失格になってしまいました。
その決定的瞬間の動画がこちらです。
ハリントンの見解は次の通り。
「コインを拾った時にボールに当たったのには気付いていた。その時、ボールを見たけど、揺れただけで動いていなかったので、そのままプレーを継続した。スローモーションで見ると、確かにディンプル3つ分前に動き、1.5ディンプル分くらいしか戻ってきていない。
「結局は、(失格処分を受けるには)十分すぎる証拠だ。だからといって、あの時にこうしておけばよかったという思いはない。あの瞬間はそれ以外にできることはなかったから。・・・あの場でオフィシャルを呼んでいても無意味だった。なぜならどこにボールがあったかと聞かれても、同じ場所だと答えていたから。自分の知る限り、ボールは動いていなかった」
まず、このプレーを見ていて、異変に気付くこと自体がすごいです。肉眼で分かっていたら神のレヴェル。
ルールに則った上での競技なので、通報した視聴者のアクションは攻める気はありません。ただ、懸念されるのは...
1.このようなケースが連続して起こると、ゴルフの見方が変わってしまう。ゴルフという競技を純粋に楽しむのではなく、「あら探し」に走ることが「正義」と誤解されてしまうこと。そして、
2.あら探しをすることが「正義」と誤解をするテレビ局が、注目選手の一つ一つのプレーをルール違反が起こりそうなところで「ドアップ」で中継し、全体図(大会全体の醍醐味)を見失ってしまうのではないか、と。結局は見ている視聴者が一番不幸になってしまう悪循環。
よからぬ方向に進まなければよいのですが...。
前回のビジェガスの時にも言ったと思うのですが、ルールはルールで尊重すべきなのですが、「スコアカードに誤ってサインをした」というルールに少しバッファーを与え、プレー終了後に違反が発覚した場合に限り(そしてそれを本人が認めれば)、後日2打罰を加えるようにしてプレーを続行できるようにルール改正をしてもよいのではないかと...。上位にいる選手(しかも人気のある選手)がフィールドから突然姿を消すのはファンが最も落胆し、エンターテイメント性にも欠けるのではないか、と。
ファンが意見を言うのは自由。
その意見から派生したものをどう捉えるかは運営側の判断。
そこが見直すべきポイントなのかと...。
