2010年以降もトム・ワトソンの勇姿を!柔軟すぎるR&Aの姿勢に脱帽

2009年のゴルフ界を象徴するシーンとして恐らく全英オープン最終日、トム・ワトソンの18番ホールのあのパットを思い出す人も多いでしょう。世界中のスポーツファンが注目していたワトソンの優勝パット。外した後の堂々たる姿は正にゴルフという競技のあるべき姿を象徴していたと同時に、その過酷さをも思い知らされるシーンでした。



優勝していれば59歳にして最多タイとなる6度目の全英オープン優勝、もちろん史上最高年齢でのメジャーチャンピオン。R&Aの規定上、60歳が出場できる最高年齢だったため、来年セント・アンドリュースで開催される全英が最後の出場となっていたのです。


しかし、(本人にその意思があれば)あと数年はワトソンの全英での勇姿を見られるかもしれないのです!


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photo: zimbio.com


全英が終了した直後から、多くのメディア、コラムニストたちは


「来年の大会が最後になるワトソン。60歳という年齢制限は妥当なのか?ここまで大会を盛り上げたワトソンをR&Aは『ルールだから』と言って出場を拒否できるのか?」


と声を大にしていました。2年連続して50代の選手(2008年はグレッグ・ノーマン)が最後まで優勝争いに加わった事実を真摯に受け入れたのか、R&Aは先週(16日)、大会出場条件の規定に一文追記したのです。


年齢関係なく、「大会の歴代優勝者はトップ10(タイ含む)に入れば、向こう5年間の出場権を与える」としたのです。


これにより、ワトソンは2014年大会まで出場できることになったのです。従来のルールであれば、歴代優勝者は60歳まで出場権が与えられていて、もちろん、他のメジャー大会での上位入賞やワールドランキングで上位にランクインするなどの「正規」ルートで出場を狙うこともできたのですが、チャンピオンズツアーでもフル参戦していないワトソンにとっては現実的に無理なわけで、今回追加されたルールは正にワトソンのために作られたものとも言えるでしょう。


実は、R&Aは2007年にも年齢に関するルール改定を行っていて、「歴代優勝者の年齢制限を65歳から60歳」に変えていたのです。しかし、R&Aの最高責任者ピーター・ドーソンは


「サンデーバックナインに入って、59歳の選手が首位に立っていることは誰も想像できなかったと思う」


と言っています。もちろん、放映しているテレビ局は大喜びでしょうし、選手側も


「史上最高のリンクスゴルフプレーヤーと言われている選手は、出場したい時まで出場資格を与えるべきだろう」


とジャスティン・ローズも今回の規定変更に賛成しています。


当の本人は


「私を含め、60歳以上の選手たちに出場資格が与えられるよう規定を変更してくれたR&Aに深く感謝しています。これからも、高いレベルでプレーできている間は若者相手に戦っていく予定です。来年のセント・アンドリュースは特にそうですが、2010年以降の大会も楽しみにしています」


と喜んでいるようです。


ここ2年の大会を見ている限り、パワーだけでは勝てないのが全英オープンの舞台。風を読む力、グリーンと喧嘩しない忍耐力など、ランキング通りに決まらない大会だということは言うまでもありません。


ワトソンにしてもノーマンにしても、まだまだ次の世代に伝えるべきゴルフというゲームの奥深さ、語られるべき物語があるような気がします。


それを最も感じたのがR&Aでしょう。周囲の雑音(意見)を聞きながらもプレーヤーになるべくフェアになるように、そして敬意を表すべきところにはきっちりとその気持ちを形で表す紳士的なスタンス。そんなR&Aにはただただ脱帽ですね。これは誰もが納得のいくルール改定でしょう。


さんきゅーR&A!


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