FedEx Cupプレーオフ最終戦を待たずに今季PGAツアーでのプレーが終了したタイガー・ウッズ。マスターズでの復帰に始まり、ハンク・ヘイニーとの決別、18オーバーの大叩き、離婚、そしてショーン・フォーリーとの新たなパートナーシップ。
再来週のライダーカップがまだ残っていますが、シーズンを通してPGAツアーの試合で未勝利に終わったのは自身初。数年後、このシーズンを振り返った時に「そういえばあのスランプは酷かった」となるのか、「あの年からタイガーの時代が終わった」となるのか・・・。
ひとまず今季のタイガーの成績を振り返っておきます。
photo: zimbio.com
年度別の成績表がこちら。
今季のタイガーは12試合に出場(うち1試合は途中棄権)。年明けの時点では数試合、またはメジャー大会のみという見方もありましたが終わってみれば通年とほとんど変わらないスケジュール。年初に出遅れた分(そして最終戦に出られない分)の数試合が減っているだけで、スケジュール的には大きな変わりはありませんでした。
今季の獲得賞金190万ドル強は1勝に終わった1998年以来の低水準。過去5年で4度も1,000万ドルの大台を超えていただけに・・・。スポンサーからの収入も減り、今年はひょっとするとキャリアで最も収入が少ない一年になるかもしれませんね。
そして年度別のスタッツがこちら。
ドライビングディスタンス、平均ストローク、FWキープ率、パーオン率、平均パット数の5つのカテゴリー。今年の数字が悪いのは一目瞭然ですが、特に目立つのが平均スコアの低下。5年連続でツアーNo.1の数字を残していたどころか、プロデビュー以来、一度もなかった70台(しかも71台)を記録してしまいました。
このように過去の数字とも比べてみると、ドライビング、FWキープ率、パット数ともにそれほど大きなブレはありません。にもかかわらずロースコアを維持し続けてきた「パーオン率」の低下が今年の成績を象徴しているのではないでしょうか。こちらも64%はキャリア初の低数値。タイガーのベストシーズンと言われている2000年と比べると実に10%以上も開きがあります。4日間競技(1大会)のホール数でいうと、7、8ホールパーオンできていなかった計算になります。
再来週に控えたライダーカップまではコーチのショーン・フォーリーとスウィングを見直すとのこと。また、時間を割けていなかったショートゲーム、パッティングの練習もじっくりするそうです。今年のタイガーはショットが良ければパットがダメで、パットがよければドライバーが大曲りするパターンがほとんどで、両方が悪い時はあっても良いラウンドがありませんでした(強いていうなら全米オープン3日目くらいか・・・)。タイガー自身、スイング改造をする上で「時間がかかる」と自覚はしていますが、本当に必要なのは「練習とラウンドの反復」だけなのでしょうか。
年内のスケジュールはライダーカップ、11月のWGC HSBCチャンピオンズ(中国)、JBWereマスターズ(オーストラリア・マスターズ)、12月にタイガーが主催するシェブロン・ワールド・チャレンジの3戦に出場予定。
キャリアワーストの一年を送ったタイガー。昨年末からのトラブルを引きずっていただけなのか・・・。
それとも、今年は一つの時代の終わりなのか・・・。
来年までの3戦も注目してみたいと思います。