iPhone(Apple)が「タイガー・ウッズ時事漫画」アプリ申請を却下!携帯メディアの未来について考えさせられる

今年の1月にダウンロード数が30億本を越えたiPhoneのアプリ。実用的なものからくだらないゲーム感覚のものまで、より自分の趣味趣向に合ったものを選べる時代になってきたのは実感します。先日、初めてiPadを抱かせてもらいましたが、新しいライフスタイルが生まれるような予感がして興奮しっぱなしでした。


そんな流れの中で今回のニュース。


タイガー・ウッズを題材にした時事漫画(カートゥーン)を配信しようとした漫画家がAppleに申請をしたところ却下されたそうなのです。両者の言い分を聞くと、Apple社の「編集」判断を疑いたくもなるのですが、その反面、これからのモバイルメディアの行く末がちょっと心配にはなりました・・・。


今回の話の発端は漫画家ダレル・ケーグル氏がAppleにiPhoneアプリの申請をしたことろから始まったそうです。ケーグル氏は自身のものだけではなく、世界中の著名漫画家が書いたタイガー関連のイラストをウェブサイトや新聞社に配給していて、今回もiPhone、iPadアプリとして配信できるよう手配をしようとしていたそうです。


しかし、申請を受けたApple側が出した答えは「NO」。その理由として、次のような回答をケーグル氏に送っています。


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アップルストアに「タイガー・ウッズ・カートゥーン」の申請をいただきありがとうございます。タイガー・ウッズ・カートゥーンを拝見、確認しましたところ、この内容ではiPhoneアプリとしてアップルストアには出せないと判断いたしました。なぜなら、それらは有名人(著名人)をからかう内容のものであり、iPhoneデベロッパープログラムのライセンス契約に記載されている条文3.3.17に違反しているからです。条文3.3.17には


「Appleの判断により好ましくないとされたいかなるコンテンツまたは情報(テキスト、グラフィックス、イメージ、画像、音など)の申請は却下されることがあります(例:ひわい、性的、中傷的な内容のもの)」
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このレターを受け取ったケーグル氏は再申請したが、まだ返信がないそうです。現に、ケーグル氏が管理する「msnbc.co. Obama Cartoons」というアプリではオバマ大統領を題材にしたカートゥーンは配信されていて、今回のApple側の反応を聞いたケーグル氏は自身のコラムで


「Appleはオバマ大統領は承認し、タイガー・ウッズは却下した。どうやらタイガーは彼らの編集基準に満たなかったようだ」


と皮肉っています。ケーグル氏が配信しようとしていた漫画をいくつか紹介しておきます。


tigerwoodscart01_20100430.jpg


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photos via Blog.Cagle.com


そして、このアプリのアイコンに使おうとしていた画像がこちら。


tigerwoods-icon.jpg
photo: Blog.Cagle.com


タイガー・ウッズがこれだけニュースで取り上げられ(最近では試合にエントリーするだけでニュースになり!)、主要メディアが大衆が興味のあるトピックスとして紹介しています。


まず、一つ言えるのは、新聞や雑誌に掲載されている漫画(日本の新聞では4コマ漫画)はその紙面の中で最も読まれているコンテンツであり(世界共通)、その時々の社会、世相を反映したものが大半です。特定の人物をけなすのではなく、その対象となりうる著名人の言動を世間はどうとらえているのかを分かりやすく訴えかけるものです。ケーグル氏の言葉を借りるなら「時事漫画を書く人たちは、世の中に対する意見を文字だけではなくイメージにして発信するコラムニストです。漫画は文字よりもインパクトがあります」


ケーグル氏のブログエントリーはこちら


もっと言うなら、アメリカなどでは特にそうですが、新聞の時事漫画は「民主主義」の象徴として捉えられてきました。現に、キューバやエジプトでは今でも時事漫画という文化が存在しません。民主主義大国で生まれたグローバル企業がこれまでのメディアの常識とされていたものをあえて拒否したことには驚きました。


もう一つ感じたことは、Appleのメディア媒体としての影響力の大きさです。メディアは新聞からネット、ネットからモバイルに徐々に移行しつつあり、AppleのiPhone/iPadはその市場をほぼ独占しています。Appleに拾われなければ(モバイル)メディアではない、といっても過言ではないでしょうし、逆に言うと、彼らがモバイルメディアの意義、方向性を一存で決めてしまえる・・・可能性がある、ということ。


ちょっと大げさかもしれませんが、今回の件をここまで深読みするなら、Appleというモンスターメディアの独裁によってものすごい恐ろしい世の中になりかねないです。逆に、Appleがそれだけの地位にあるということなのでしょうね。


と言いつつも、今回の件、本当はもっとシンプルに考えたくて、


「Appleさ〜ん、面白いからいいじゃな〜い♪」


と言いたいところなんですけどね。

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